建機屋の法規ノート

継続検査とは|いわゆる「車検」の正体(第62条)

ノームです。前回は、新規検査の仕組みと、合格すると自動車検査証が交付されることを確認しました。→ 記事2

この記事を読むとわかること

  • 私たちが普段「車検」と呼んでいるものの正体
  • 継続検査とは、有効期間が切れた後も車を使うときに受ける検査であること
  • 条文を読むときに役立つ、接続詞「又は」「若しくは」のルール

今回は、私たちが普段「車検」と呼んでいるものの正体、「継続検査」を読んでいきます。

(法規の読み方のコツ①②は記事1を参照してください。)


継続検査(第62条)

まず、継続検査を定めた第62条を読んでみましょう。

(継続検査) 第六十二条 登録自動車又は車両番号の指定を受けた検査対象軽自動車若しくは二輪の小型自動車の使用者は、自動車検査証の有効期間の満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない。この場合において、当該自動車の使用者は、当該自動車検査証を国土交通大臣に提出しなければならない。

ここで、法規を読むうえで大事なことを一つ紹介します。接続詞の話です。

この条文の主語をざっと見ると、「又は」と「若しくは」が出てきます。実は法令では、一番大きい括りの接続に「又は」を使い、それより小さい括りの接続に「若しくは」を使う、というルールがあります。

これを踏まえて主語の構造を整理すると、こうなります。

〈登録自動車〉又は〈車両番号の指定を受けた(検査対象軽自動車 若しくは 二輪の小型自動車)〉の使用者は、

「車両番号の指定を受けた」は、「若しくは」で結ばれた検査対象軽自動車と二輪の小型自動車の両方にかかっています(この2つは、どちらも登録の代わりに「車両番号の指定」という仕組みを使う自動車です。記事2で読んだ第60条第1項の後段にも、この2つに車両番号を指定する、と出てきますね)。

つまり大きく分けると「登録自動車」か「車両番号の指定を受けた自動車(検査対象軽自動車・二輪の小型自動車)」の2つです。今回は建設機械について調べているので、「又は」以降は読み飛ばせます。

残るのはこの部分です。

登録自動車(の)使用者は、自動車検査証の有効期間の満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない。

「〜しようとするときは」は、英語でいう条件節(if〜)にあたります。つまり「もし有効期間が切れた後も使い続けるなら」という条件を示しているわけですね。

この条件にあてはまるとどうなるか。続きを読むと「当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない」とあります。

整理すると、登録自動車にあたる大型特殊自動車(建設機械)は、車検証の有効期間が切れた後も使い続けるなら、車を提示して継続検査を受けなければならない、ということです。これが、いわゆる「車検」ですね。

続く「この場合において〜」も読んでみましょう。

この場合において、当該自動車の使用者は、当該自動車検査証を国土交通大臣に提出しなければならない。

継続検査を受けるとき、使用者は自動車検査証を国土交通大臣に提出する必要がある、ということですね。


まとめ(記事3)

今回わかったことを整理します。

  • 私たちが普段「車検」と呼んでいるのは、主にこの継続検査(第62条)のこと。
  • 継続検査は、自動車検査証の有効期間が切れた後も車を使い続けるときに受ける検査。
  • 建設機械(大型特殊自動車)も、使い続けるなら継続検査が必要。

次回予告

ここで「有効期間が切れた後」という話が出てきました。では、そもそも自動車検査証の有効期間は何年なのでしょうか。次回は、その有効期間を定めた条文を読んでいきます。

記事4:車検証の有効期間は何年?|建設機械の場合(第61条)